新型コロナウイルス感染症の影響における医学教育のあり方を考えるためのシンポジウムを2020年に4回、2021年に1回開催しました。
学術大会とは異なる、オンライン上でのサイバーシンポジウムというプラットフォームが、医学教育学会の学術大会だけではキャッチアップできない新しいテーマについてタイムリーに対応することができると考えています。
今回、生成系AIの医学教育におけるあり方を考えるシンポジウムを2023年9月23日に開催することになりました。是非、多くの方のご参加をお待ちしております。
第6回:生成系AIとこれからの医学教育
2023年9月23日(土)13〜15時
プログラム
開会の挨拶(錦織宏(名古屋大学)、門川 俊明(慶應義塾大学))
1. プレナリー「AI時代の医学教育:AI-proofな教育・学習設計を再考する」30分+質疑応答5分
杉森公一 (北陸大学)
概要:機械学習や生成型AIは、大学教育において、より効率的な学習や個別化された学習支援、新しい教育方法の開発など、
多くの可能性を秘めています。一方で、AIによる自動化が進むことで、人間の役割が変化する可能性もあります。
人間らしさやコミュニケーション能力など、AIが代替できない人間の強みを生かすために、
授業設計や学習課題にどのような変更が迫られるのか、考えるきっかけとしたい。
参考文献には、「ROBOT-PROOF: AI時代の大学教育」
https://note.com/morikita/n/nec873a5b0b33
同書に沿った、実際の大学の対応例には、本学の指針
https://www.hokuriku-u.ac.jp/sptopics/202306221427.html
2. 「医学教育カリキュラムにおける生成AIの影響と活用戦略:教員と学生の協働による検討」15分+質疑応答5分
清水郁夫(千葉大学)
概要:生成AIの急速な発展は、高等教育に大きな影響を与えている。医学教育も例外でないが、専門職教育としては単にその教学面の影響だけでなく、将来の業務において生成AIを用いることや、生成AIによって業務が変化しうることも想定し、対処する必要がある。千葉大学医学部ではFDの一環として、生成AIが医学教育カリキュラムに与える影響と活用の戦略を教員と学生とで考えるワークショップを実施した。本発表ではその成果について共有する。
3. 「医学教育におけるChatGPT活用教育:令和4年改訂版 医学教育モデル・コア・カリキュラムを踏まえて」15分+質疑応答5分
淺田義和(自治医科大学)
概要:令和4年に改訂された医学教育モデル・コア・カリキュラムでは、新設されたITの領域において、AIなどを含めた科学技術の理解および医療への応用可能性を議論できることなどが学修目標として記載されている。また、その前提として、科学技術活用の意義や注意点などを知っておくべきことも求められている。本発表では、令和4年改訂版 医学教育モデル・コア・カリキュラムの解説と合わせ、医学生に対するChatGPT活用の教育事例の紹介を行う。
4. パネルディスカッション20分
パネルディスカッションで話題となった参考リンク一覧
- 杉森先生のご連載「教えるということ,学ぶということ」(医学界新聞) https://www.igaku-shoin.co.jp/paper/series/203
- 大学生のChatGPT利用状況と能力形成への影響に関する調査結果(速報) | DBER https://dber.jp/chatgptsurvey/
- 森木銀河: ChatGPT/生成AIへの対応を表明した国内の大学一覧 https://note.com/pogohopper8/n/n3126b312f209
- 大阪大学生成AI教育ガイド https://www.tlsc.osaka-u.ac.jp/project/generative_ai/
- 文部科学省 科学技術・学術審議会 産業連携・地域支援部会(第24回) https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/gijyutu/gijyutu16/siryo/1422222_00002.htm
- 透明性を高める7つ(英語)https://tilthighered.com/transparency
- コアカリ論文 https://www.jstage.jst.go.jp/article/mededjapan/54/2/54_149/_article/-char/jahttps://www.shidairen.or.jp/topics_details/id=3891cy
- ChatGPTの事例 https://chat.openai.com/share/a2dda13d-0ff2-443f-9767-04d4dda7bcf6
- 試験問題の作例 https://www.tlsc.osaka-u.ac.jp/project/generative_ai/support_al.html#5
- 「大学教育における生成AIの活用に向けたチェックリスト〔第1版〕」https://www.shidairen.or.jp/topics_details/id=3891
主催:日本医学教育学会、医学教育サイバーシンポジウム特別委員会
共催:日本医学教育学会、医学教育モデル・コア・カリキュラム調査研究特別委員会
第1回、第2回、第3回、第4回、第5回、第6回は、盛会で終了しました。
第5回:COVID-19パンデミック2年目の医学教育
2021年5月29日(土)14〜16時
プログラム
開会の挨拶(錦織宏(名古屋大学)、門川 俊明(慶應義塾大学))
このあとは、会場A〜Cのお好きな会場に移動して下さい。途中で会場を移動していただいても結構です。
会場A 「コロナ禍でどのように医学教育を進めていくか」
門川俊明(慶應義塾大学)、 田中淳一(東北大学)、村岡 千種(北海道科学大学)
慶應義塾大学・東北大学での事例を紹介しつつ、参加者のみなさんの大学での事例も共有していただきたいと思います。。
・大学の感染対策は?教育体制は?
・本当のハイブリッドってどうするの?
・オンラインテストってどうするの?
・臨床実習をおこなうための工夫は?
・グループワークをどうすか?
会場B 「卒後教育もオンラインで!?」
木村武司(京都大学)、清水郁夫(信州大学)、関口兼司(神戸大学)、黄 世捷(聖マリアンナ医科大学)、近藤猛(名古屋大学)
コロナ禍が1年続き,私達の工夫・対応・イノベーションは卒後教育にも及んでいます。臨床教育,指導医講習会での実践例をトリガーに,皆様自身の事例共有や今後の展望など幅広く取扱います。突発的なご登壇を大いに歓迎します!
・臨床教育(専門医教育,回診)
・指導医講習会(非同期での指導医講習会の情報)
・地域研修
・評価やEPOC2
会場C 「オンライン教育、誰がやってるの?何を使ってるの?」
錦織宏(名古屋大学)、淺田義和(自治医科大学)、柿崎真沙子(名古屋市立大学)、橋本忠幸(橋本市民病院)
オンライン教育の運用を考える際に鍵になるのが「誰が担当したのか?」「どんなツールを使ったのか?」という問いです。またICTを使った教育はIR(もしくは学習分析)にも大きな影響を与えます。会場Cでは特に人とツールに焦点を当て、2020年度の武勇伝、苦労話などを語り合いながら、2021年度(とそれ以降)への思いを共有できればと思います。
・ICTリテラシーのレベル(初心者・初級・中級・上級)
・具体的にどのようなICTツールを使っているか?
・ICTのサポート人材をどうやって確保したか?するか?教員なのか事務職なのか?
・報酬はどうするのか?異動したらどうするのか?
・ICTに関するFDを実施している場合、どのような内容で実施しているか?
・LMS等を利用したときの学習分析でどんなことができるのか?
第4回:with Corona時代の医学教育
2020年7月11日(土)14〜16時
プログラム
司会 田中 淳一(東北大学)、門川 俊明(慶應義塾大学)
1. 「G Suiteを用いた新たな遠隔授業システム「F.MOCE」とアフターコロナ」
安倍 博(福井大学)
2 「医師・医療者生涯教育への応用に向けた『オンライン・シミュレーション実習&評価』の可能性」
長谷川 仁志(秋田大学/ 日本医師会生涯教育推進委員会)
3. 「ZOOMによる教育事例検討会:オンラインFaculty Development」
磯部真倫(新潟大学)
4. 「コロナの時代に生きる:医学生は何を思うのか」
伊東 元親(信州大学医学部学生)
5. 「Making of 医学教育サイバーシンポジウム」
村岡 千種(北海道科学大学
6. 「with Coronaの時代の医学教育」
小西 靖彦(京都大学)
7. フリーディスカッション
15分間
8. Zoom懇親会
30分(15分のブレイクルームセッションを2回おこないます)。飲み物は各自お持ち下さい。懇親会参加費は無料です。
第3回:卒後教育
2 「コロナ禍に研修医を迎えて~地方大学病院の課題とは!?~」
松島 加代子(長崎大学)
3. 「ミニマルなICT医学教育」
橋本 忠幸(橋本市民病院)
4. 「コロナ禍におけるJACRA所属施設での実際」
小杉 俊介(飯塚病院)
5. 「COVID-19パンデミック下の地域研修生の受け入れにおける省察」
太田 龍一(雲南市立病院)
6. フリーディスカッション
30分間
7. Zoom懇親会
30分(15分のブレイクルームセッションを2回おこないます)。飲み物は各自お持ち下さい。懇親会参加費は無料です。
第2回:試験
2020年6月13日(土)14〜16時
プログラム
司会 錦織 宏(名古屋大学)、門川俊明(慶應義塾大学)
5. フリーディスカッション
45分間
6. Zoom懇親会
30分(15分のブレイクルームセッションを2回おこないます)。飲み物は各自お持ち下さい。懇親会参加費は無料です。